台湾在住者向け:台湾で保険を手配する前に知っておきたい保険の基礎知識-「必要な分だけ加入する」

生涯で一番高い買い物は「マイホーム」です。そして二番目に高い買い物は「保険」と言われております。

個別面談の際、既契約の保険契約の見直しもさせていただくことがございます。証券を全てご持参いただき、満期までの総額保険料を計算すると、驚かれる方が少なくありません。例えば、25歳で月保険料15,000円の養老保険を65歳まで支払えば、

15,000円/月 x 12か月 x 40年 =720万円

です。果たして契約時に、720万円の買い物をする意識をどれだけの人が持てているかです。月割りですと意識しにくいのです。しかし途中解約ともなれば、早期解約手数料が発生し、元本割れするケースがほとんどです。700万円の高級車を購入しようとしたら、普通の人は相当吟味します。でも保険となると、他社商品との比較もほどほどに、保険マンの言われるがままに契約してしまったりする方もいらっしゃいます。

最近では保障目的ではなく、運用目的で貯蓄性の高い保険を契約される方も多いですが、保険以外の選択肢との利回り・リスクの比較も大切です。

年を重ねれば、結婚をするかもしれないですし、子供もできて家族が増えるかもしれません。マイホームも購入するかもしれませんし、自家用車も必要になるかもしれません。持つものが多くなると万が一に備えようと、医療保険、学資保険、火災保険、自動車保険など、複数の保険を契約し、保険料総額はみるみる増えていきます。保険契約をする時、少し意識いただきたいのは、保険とは基本的に、

「負けるギャンブル」

ということです。なぜなら保険会社は、契約者が支払う保険料を運用しますが、その運用で得た運用益を、全ては契約者に還元しないからです。

保険商品は、アクチュアリーという保険数理人が、事故や災害の発生頻度、損害率、死亡率などの統計を保険数理をもとに分析し、商品開発や商品内容・保険料の設定、そしてリスク管理を行っています。そして保険会社は、健全な継続的な事業運営をするために、必要な人材を雇い、事務手続きを行い、契約者のためにサービスを提供します。つまり、保険契約者が支払った保険料の一部は、様々な保険会社で発生する費用負担(=事業コスト)に充てられています。ギャンブルで言うところの寺銭(胴元の取り分)みたいなものが必ず引かれております。ですから契約者は、寺銭分は必ず負けるわけです。

コストを負担する以上、できれば負担は少ないに越したことはありません。つまり余分な保険(必要以上の死亡保障や、保険契約の特約条項なども例外ではないです)を契約していることは、余分なコストを支払っているに他なりません。

また保険料の支払い方で保険料は変わります。

仮に10年満期の保険に保険料月払いですと、120回に分けて支払うことになります。年払いなら12回、一時払いなら1回です。保険会社の立場になった時、1回払いの方が120回分割より事務手続き費用は安くて済みます。ですからその分保険料が安くなります。

最後に保険の見直しポイントを1つご紹介します。

1998年以前にご契約された保険は、保険会社の多くが3%前後の利回りを約束していた時代です。ですから現在の年利1%を切るような環境において、俗にいう”お宝保険”となり、そのまま継続するほうがお得なケースが多いです。裏を返せば、保険会社にとっては損な契約(逆ザヤ)ですので、何かと新規商品への切り替えの話を持ち掛けてくることもあるそうです。簡単に応じないよう気を付けてください。一方2000年以降に契約された保険は、低金利時代真っ只中の商品ですので、保険会社が契約者に約束できる予定利回りも大きく下げてしまっており、運用を目的にした魅力的な商品は少ないです。長期運用が前提でしたら、保険以外の運用方法も選択肢になる可能性が高いです。

保険の見直しは、一度済ませるとしばらく必要ございませんので、いずれかのタイミングで思い切ってしてしまいましょう。弊社でもそのお手伝いをさせていただきますので、お気軽にお問い合わせください。

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