台湾は金融政策において、年2%のインフレターゲット(物価上昇目標)を掲げております。この年2%という目標は、日本をはじめ、アメリカ、ユーロ圏、カナダ、イギリスなど世界の先進国の多くが掲げている数字目標です。実際にアメリカの過去20年を観てみると、ほぼこの2%が達成できており、世界経済を牽引する安定した経済成長を遂げております。この年2%という数字を一つの目安として、台湾のインフレ率を過去統計からみてみましょう。
まずこちらは過去1年間の月ごとのインフレです。
今年の1月につけた1.85%は、2018年4月以来の高いインフレ率でしたが、その後すぐ新型コロナの影響により、2月・3月は一気にマイナスに突入してしまいました。人が動かず、モノが動かないとこんなにも経済にブレーキがかかるのですね。
そして過去10年分のグラフが下記になります。
ある程度の期間でみる方が全体が見えてきます。この10年間の平均インフレ率は、1%前後です。中央銀行の目標の2%より、若干下回っているということになります。
さて次に日本です。まず過去1年は下記のとおりです。
この1年間は、継続的に1%弱で推移していました。
そして過去10年間が下記のグラフです。
日本銀行総裁が白川氏から黒田氏に交代し、2013年1月の金融政策決定会合以降、日銀はインフレターゲット2%を明確に掲げるようになりました。最初はその勢いのまま一気にインフレが高まりましたが、2015年頃から失速してしまい、現在に至っております。黒田氏は2年で2%を達成させる、と意気込んで就任しましたが、その後実質インフレがターゲットを上回ることはありませんし、達成期間も曖昧なままです。
参考まで、戦後以降のインフレ率を上図ご覧ください。
「アジアの奇跡」とも言われた日本の戦後復興は、本当に凄まじかったのでしょう。戦後から1980年代までは、常にインフレ率5%を超えていました。これは今の新興国を観ていただければイメージしやすいと思います。経済成長が著しい過程では、インフレ率も高くなります。
しかしバブル崩壊以降のインフレ率は、現在の低迷する日本経済をそのまま表す結果となっています。失われた20年に至っては、マイナス成長の年が目立っています。(グラフのオレンジの部分です)
日本経済がこのまま低迷するのか、それとも復活し、アメリカのように継続的な経済成長をなすことができるのか、これは我々日本人一人一人の意識と行動で決まってくるかもしれません。