知っておいて損はない「時間管理マトリクス」
今日は「時間管理マトリクス」をご紹介いたします。スティーブン・R・コヴィー著書の「7つの習慣」という本をご存知の方は、聞いたことがあるかもしれません。皆さんの限られた時間を、有効に使うために、そして人生を豊かにするために、是非知っておいてもらいたいです。
まず下記は、時間管理マトリクスを図にしたものです。
縦軸が重要性で、上に行くほど重要度が上がります。
横軸は緊急性で、右に行くほど緊急度が上がります。
そして4つの領域に分けます。
・第一領域は重要度が高く、緊急性も高いもの
例えば第一領域のクレーム処理は、お客様の満足度を上げるためにも重要なことですし、出来るだけ早く対処する必要があります。また血を流してけがをしていたら、すぐに治療をしないと命に係わるかもしれません。
・第二領域は重要度が高く、緊急性は低いもの
会社は存続していくことが社会に対する責任でありますから、後継者の育成というのは必ず必要なことでしょう。しかし社長が現役の間は、後回しにされがちです。
・第三領域は重要度は低く、緊急性は高いもの
突然アポなしで、暇だから来たというお客様が居たとしても、こちらがどんなに忙しいからと言ってむやみにお帰り頂くこともできないでしょう。急に入ったお客様との接待なども、いやでも仕事なのでいくしかないかもしれません。
・第四領域は重要度も緊急性も低いもの
暇つぶしのゲームやパチンコ、飲み会といったアクティビティは、無くなったとしても生活に支障がないことがほとんどです。
優先順位が重要
これら例に限ったことではないですが、普段私たちが何か行動する時、必ずこの四つの領域のどこかに当てはめることができます。そして重要性や緊急性をその時々で判断し（時に無意識に）、優先順位をつけて行動しています。ではどのような優先順位をつけているのか。大抵の方は次の通りだといわれています。
まず優先順位1位は、第一領域です。災害や事故は命に係わる大変重要な出来事で、今すぐ対応しないと取り返しがつかない事もあります。重要性・緊急性ともに高いですから、これはイメージしやすいと思います。
そして優先順位2位は、第三領域です。緊急性が高いため、重要性はそれほど高くなくとも、第一領域の次の優先されます。どんなにつまらない会議でも参加しないわけにはいかないです。電話もかかってきてしまえば出ないわけにはいきません。
次いで優先順位第3位は、第四領域です。第四領域は、無くても特段問題がないにも変わらず、目の前にあるゲームをしたり、パチンコをしたりしてしまうのですね。中には、飲み会やゲームをすることで、ストレス発散ができ、仕事の生産性が上がっている、と主張する人もいるかもしれませんが、ここではあえて除外しておきます。
そして一番後回しにされるのが、第二領域です。重要性が高いのですが、緊急性が低く、今すぐ結果が出にくいため後回しにされてしまいがちです。
さてあなたは、この4つの領域を見てどう思われましたか。
第一領域は「必須」でやらなければならないことが多いですが、これら自体は何かを生むというよりは、何か発生してしまった後の、事後処理的なものが多いと思いませんか。健康管理がしっかりできていれば、そもそも病気にならないでしょうし、サービス体制がしっかり整っていれば、そもそもクレームも起きません。
第三領域は「錯覚」と表現しています。全体的に何かやってる感は高いのですが、これら自体はお金を生まず、生産的でないものが多いです。
第四領域は言うまでもなく、「無駄」です。
そして第二領域は、「価値」と表現していますが、自分や周りに対して価値を生むことになります。しかし緊急性が低いので、どうしても緊急性の高い第一領域に忙殺され、第二領域は後回しになり、そのまま忘れられてしまうこともあります。また第二領域は、結果が出るまでに時間がかかることが多いです。健康のためのダイエットも、半年・一年とかかることもあるでしょう。
第二領域を優先する意識を持つ！
普段私たちはなにかする時、無意識のうちに優先順位を付け、最も大事な第二領域を疎かにしてしまうということでした。これから何か行動する時、まずその行動がどの領域に当てはまるのかを意識し、第二領域に当てはまるようであれば、じっくり時間をかけて取り組むようにすると、将来大きな価値となって返ってくるはずです。もし第三・第四領域ならしない、というわけにはいかないと思いますので、第三・四領域の場合は、時間を決めて短く切り上げられるとよいでしょう。そんな意識を持てるようになると、時間を更に有効活用でき、より充実した将来を迎えることができるのではないでしょうか。
最後になりますが、資産運用はちなみに第二領域です。今すぐ取り組まなくても何ら困りません。しかし今からしておくことで、あなたの老後を支えてくれるものを作れるのも資産運用です。是非早いうちから取り組むようにしたいですね。
